エンドポイントセキュリティとは?その課題や限界点、有力ツールを一挙ご紹介!
セキュリティが関連する業務に携わっている方や、セキュリティに高い感心がある方は、「エンドポイントセキュリティ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。年々、サイバー攻撃により深刻な被害が拡大している中で、こうしたセキュリティ用語についてはしっかり理解し、現場で活用していきたいものです。
今回は、エンドポイントセキュリティの概要とともに、その課題や限界、そしてそれを解消させるツールについてご紹介したいと思います。
エンドポイントセキュリティとは?
ネットワークやデバイスなど、ITをとりまく構成は年々複雑化しており、それに伴ってサイバー攻撃も多様・高度化しています。このため、一口にセキュリティ対策といっても、「どこを」「どのように」守るのかにしっかり焦点を当てて考える必要があります。
「エンドポイントセキュリティ」とは、ネットワークを構成する末端のデバイス(エンドポイント)でセキュリティ対策を行うことを意味しています。末端デバイスとは、ネットワークに接続されているパソコンやスマートフォンなど、ユーザに最も近いネットワークの接点を指しています。ご存知の通り、ウイルスやマルウェアの標的に最も多くさらされるのは、こうしたエンドポイントです。これは、もっとも数が多く、それ故にセキュリティ対策が杜撰な端末が数多く取り残されており、攻撃者から見たときに、攻撃の成功率が非常に高く見えるからです。
昨今ではパソコンデータを全て暗号化してしまい、それを復号したければ金を出せと脅すランサムウェアや、本物としか思えないような偽装メールでマルウェアに感染させようと執拗に攻撃を繰り返す標的型攻撃も増えており、エンドポイントセキュリティは引き続き最も重要なセキュリティ対策のひとつといえるでしょう。
エンドポイントセキュリティにおける課題
前述のように、エンドポイント、すなわちネットワークに接続されたパソコンやスマートフォンをサイバー攻撃からいかにして守り抜くかは非常に重要なことです。昔のサイバー攻撃は自己顕示欲型のものが多く、「パソコンを乗っ取ったぞ!」と文字を表示させて喜ぶような幼稚なものが多かったのですが、今は違います。
現代のサイバー攻撃は一言でいえば金銭目的の攻撃です。軽いレベルの被害でもパソコン内の個人情報を抜き出されて裏業者に売りさばかれたり、1つ間違えればカード番号とパスワードを奪われ、何百万円も不正に買い物をされたり、ネット銀行をハッキングされて預金を引き出されたりする危険性があります。単にウイルスに感染した、では済まない金銭的な被害が生じる可能性が非常に高く、現実社会の強盗と変わらない存在で、しかも被害は増大する脅威があります。
一方で、エンドポイントセキュリティは、こうした危険なサイバー攻撃に対して十分に有効かといえば、残念ながらそうではなくなっています。企業では、一度、被害にあうと経営が傾きかねないほどの打撃があるため、ほぼ間違いなくエンドポイントセキュリティ対策をしていますが、現代のサイバー攻撃はエンドポイントセキュリティでは完全に防ぎきれないレベルになっています。
先にもご紹介しましたが、昨今のサイバー攻撃は非常に多様化かつ巧妙化しており、侵入するためにありとあらゆる手段を講じてきます。アンチウイルスソフトなどのエンドポイントセキュリティだけで対抗できるのは、そのごく一部だと認識すべきでしょう。
エンドポイントセキュリティを補完できる「セキオン」とは?
それでは、一般企業はどのようにしてエンドポイントセキュリティを高めているのでしょうか?
最近では大企業を中心にSOC(Security Operation Center)とよばれるサイバー攻撃の検知や監視、分析を行い、24時間365日体制でセキュリティインシデントに備える組織があります。 SOCは最先端のセキュリティ技術を駆使し、高い専門性をもってサイバー攻撃に立ち向かいます。
しかしながら、SOCの構築・維持には莫大なコストや多くの専門性の高い技術者を確保し続けなければならず、全ての企業・組織がSOCを持つことができないのが現状です。
それを支援してくれるのが、プライベートSOCともいうべきセキオンという製品です。 セキオンは、さまざまな情報をリアルタイムに分析して脅威の兆候を検出、蓄積した情報と合わせて総合的にAIが判断し、信頼性の高いアラートを出します。アラートが出た段階では、通常なら専門家が行う初動の分析は概ね終わっており、インシデント対応の圧倒的な効率化が図れます。また、シンプルな使い勝手のため使いこなすのには技術的なハードルは高くなく、セキュリティ担当者の負担も軽減できます。
サイバー攻撃は他人事ではない
いまやインターネットに接続しないで業務を行う企業は皆無といっていいでしょう。一方で、インターネットは基本的には自己責任の世界。どんなサイバー攻撃を受け、どんな金銭的被害を受けようが、誰も守ってくれないばかりか、影響のあったステークホルダーへの責任問題にもなりかねません。従ってセキュリティ対策はもはや重要な経営課題となっています。
今回ご紹介したセキオンを始め、セキュリティ対策は日々進化した製品が発表されています。皆様もぜひ、興味と危機感を持って、こうした情報を追ってみてはいかがでしょうか?